オシャレなイメージのアパレル販売員。
実際にショップで働くには、どんなタイプが向いているのか気になる人もいるのではないでしょうか。
かつてアパレル販売員だった私は、決して向いているタイプだったとは言えません。
しかし一度不採用だった企業に再チャレンジで入社したので、簡単には諦めたくありませんでした。
こちらの記事では、私の経験を踏まえながらアパレル販売員の仕事や、向いている人・向いていない人の特徴を紹介していきます。
特に向いていない場合について、少し掘り下げて説明しているので最後までご覧ください。
目次
アパレル販売員の仕事とは?
アパレル販売員と言えば接客して服を売るイメージがありますが、実際はそれだけではありません。
こちらではアパレル販売員の仕事について紹介します。
接客
来店されたお客様に対して挨拶(声がけ)し、商品説明したり、コーディネートを紹介したりします。
ただトレンドや自分の好みを勧めるのではなく、お客様の好みや目的、背格好などに合わせて判断し、最適な提案をすることが重要です。
そのためには傾聴力や提案力などのコミュニケーションスキルに加え、ファッションや商品に関する知識、商品在庫や入荷予定などを把握することが求められます。
レジ(クロージング)
お客様が購入を決定した商品を会計、梱包します。
商品を傷つけないよう丁寧に扱いながらも、速やかに行うのがポイントです。
時には雨に濡れないよう配慮したり、プレゼントの用にお包みしたりするなど、臨機応変な対応が求められます。
そして会計後はセールなどのイベントや新商品入荷の告知をして、再来店を促すことも顧客作りには欠かせません。
つまりレジからお見送りまでを含めて接客の一環なのです。
電話対応
ショップには様々な用件の電話がかかってきます。
お客様からの問合せはもちろん、本社からの売上確認、自社ブランドの他店から在庫商品の店間移動依頼など、用件に合わせた適切な対応が必要です。
しかし接客中に電話がかかってきてしまい手が離せないことも。
そのような時でも手が空いているメンバー、もしくは電話の近くにいる販売員が電話を取るなど、常にショップ内でお互いにカバーできるようなチームワークが重要です。
商品陳列
入荷した商品を店頭に並べたり、お客様が広げた商品を畳んで棚に戻したりするのもアパレル販売員の仕事です。
手際よく畳んでキレイに陳列することで見栄えが良くなり、お客様の興味を引きやすくなります。
また商品陳列はアパレル販売員にとって待ちの姿勢でもあります。
もし、お客様がいない店内で販売員が暇そうにしていると余計入りにくいですよね。
商品陳列を行うことで店内に動きが出るので、外から見て入りやすい雰囲気になります。
ディスプレイやレイアウトの調整
アパレル販売員はショップのディスプレイ(展示)やレイアウト(配置)の調整に力を入れています。
ディスプレイはシーズンを先取りした商品をマネキンに着せるなどして装飾し、ブランドのイメージを効果的に打ち出すことが重要です。
一方レイアウトではお客様が歩く順路(導線)をイメージしながら、どの商品をどこに、どうやって陳列するのかといった配置構成を考えます。
つまりディスプレイやレイアウトの調整がショップの売上を大きく左右するのです。
在庫管理
入荷した商品を検品して入庫処理します。
正確な在庫数で管理するために、伝票に記載されている商品の種類と数が納品内容と必ず一致していなければなりません。
入庫処理が終わったら型番・サイズ・カラーごとに分けてストックすることで管理しやすくします。
日頃から正確に在庫管理ができていないと、棚卸の際に在庫数と実際の商品数が合わないなんて事も。
合わない数の再確認や原因追及で莫大な労力を費やすことになります。
店内外の清掃
誰でも汚いショップで服を買いたくはありませんよね。
それにどんなに素敵な商品でも汚れてしまったら売り物にはなりません。
つまり店内外を清掃することはお客様をお迎えするために必要不可欠なのです。
アパレル販売員は毎日の開店前や閉店後に清掃を行います。
また商品陳列と同様に、営業中でも時間がある時や気がついた時にこまめに清掃するのが基本です。
仕事として店内外を常に清潔に保つ意識が求められます。
SNSの発信
InstagramやTwitterなど、SNS運用を行っている企業もあります。
特にアパレルの場合、お薦めしたいアイテムを動画や写真でアピールしやすく、SNSはとても有効なツールです。
お客様のいない時間をうまく活用すれば、営業中にSNS更新することも十分できます。
現在、SNSマーケティングを通して顧客の獲得、売上アップがますます重要視されているので、今後アパレル販売員がSNS発信する機会も増えてくるでしょう。
アパレル販売員に向いている人
幅広い業務をこなすアパレル販売員には、コミュニケーションスキルをはじめ、様々な能力が必要です。
こちらではどのような人がアパレル販売員に向いているのかを紹介します。
コミュニケーションスキルが高い
アパレル販売員はあらゆるお客様と接します。
リピーターやお得意様もいますが、大半は初対面のお客様ですし、自分から声をかける機会も多いです。
また業務をスムーズにこなすためには同じショップのメンバーや社内の関係部署など、縦や横の連携も欠かせません。
日頃から人見知りせず誰とでも打ち解けるような性格であれば、アパレル販売員の仕事に大いに役立てることができます。
ファッションやオシャレに関心が強い
アパレルで接客するにはファッションやオシャレへの関心がとても大切です。
その関心の強さがお客様に伝わることで説得力が生まれ、購買欲を動かします。
また、華やかなイメージの裏では日々の商品勉強や予算達成への取り組みなど、あらゆる努力や忍耐を必要とするのがアパレル販売員です。
辛いと感じるようなことがあっても、好きだから乗り越えられる大きなパワーになるのではないでしょうか。
プレッシャーに強い
アパレル販売員は毎月課せられる個人予算をどうやって達成するのか、日割計画を立てながら接客に臨みます。
売上が足りない時は残りの日数に割り振ることになり、当初の計画通りに達成していかないと月末が近づくにつれ日割金額が増していくのです。
達成感は大きいですが、人によってはこのプレッシャーが大きなストレスに。
このような時でもすぐに気持ちを切り替え、前向きに仕事ができる強さがとても重要です。
気配りができる
周囲への気配りはアパレル販売の仕事において欠かすことができません。
例えば商品陳列が乱れていたり、お客様が何か聞きたそうにしたりしていても、ボーッとしていると見逃してしまうこともあるでしょう。
つまりアパレル販売員にとって、そうしたサインに気がつくことが仕事に直結します。
またショップのメンバー間でも、気配りすることによってお互いをフォローし合い、円滑なチームワークを育むことが可能です。
記憶力がある
アパレル販売員の持つトレンド感などの情報収集能力や、コミュニケーションスキルに必要なのは記憶力です。
例えば身につけた知識をいち早く接客に活かしたり、以前接客したお客様の顔やお買い上げした商品を覚えていたり。
記憶力の良さはより良いサービスを提供するためにとても役立ちます。
もし今現在、自分のファッションセンスに自信がなく、接客が苦手であるとしても、記憶力を活かせば今後アパレル販売として活躍することも夢ではありません。
ブランド愛が強い
ファッションやオシャレへの関心と同様に、ブランド愛の強さはアパレル販売員にとってとても大切です。
自社ブランドを愛しているからこそ、その商品の魅力を理解し、熱意を持ってお客様に伝えることができます。
たとえ接客テクニックがあり、商品を理解していたとしても、ブランド愛がなけれはお客様の感情には響きません。
特に商品購入を迷っているお客様の場合、販売員のブランド愛の強さが購入意志を後押しすることも多いです。
向上心が強い
アパレル販売では接客技術の向上や個人予算の達成など、様々なハードルやプレッシャーがあります。
そのため明確な目標を持って、努力する向上心の強さが必要です。
採用する企業側としても、5年後・10年後のキャリアアップをしっかりと考えているかどうかが判断の重要なポイントになります。
華やかなイメージだけではないアパレル販売員だからこそ、キャリアプランを立てて前進できる向上心を持った人が重宝されるのです。
細かい作業が好き
アパレル販売員は接客業務がメインですが、より良いサービスのためには、日頃から検品・発注・品出し・ストック整理などの裏方作業をしっかりと積み重ねることが肝心です。
また在庫管理や売上分析にはパソコンを使った事務作業が欠かせません。
そのため細かい作業を地道にこなすのが好きな人や、パソコン操作の基礎知識を持っている人も、それらのスキルをアパレル販売員として活かすことができます。
情報収集能力に長けている
ファッションは常に変化するため、関心が強い人ほどトレンドにも敏感です。
アパレル販売員にとって、それが一見ファッションとは関係のないような情報でも、その情報がきっかけとなり接客に繋がることもあります。
つまり最新トレンドはもちろんのこと、あらゆる情報にアンテナを張っていることは、接客時に役立つ引出しを多く持つことなのです。
情報収集能力に長けている人であれば、適切に情報を使い分け、お客様に寄り添った提案がしやすいでしょう。
臨機応変に対応できる
例えば裏方作業をしている最中に接客が始まるなど、アパレル販売員をしていると複数の仕事が重なることも日常茶飯事です。
常に優先すべき仕事を見極め、臨機応変に対応できることが求められます。
また接客では性格や好み、目的など、誰1人として同じお客様はいません。
アパレル販売員はお客様のタイプを素早く察知し、それぞれの条件に合わせて提案することが肝心。
そのため日頃から臨機応変に対応できる人はアパレル販売員としての伸びしろが高いと言えます。
アパレル販売員に向いていない人
こちらではアパレル販売員に向いていない人の特徴を紹介します。
ただし内容によっては克服することもできるので、目指している人はその点も踏まえながらご覧ください。
人と話すことが苦手
「ファッションやオシャレが好き」「ブランドが好き」だからアパレル販売員を目指す人は多いです。
もちろんとても重要なことですが、販売員である以上は人と話せなくては仕事になりません。
もし今現在は苦手でも、「接客を通じて人と関わっていきたい」など、前向きな気持ちがあれば将来的な見込みはあるかもしれません。
ただし向き不向きにもよるので、しっかりと自己分析を行って、アパレル販売員として相応しいかどうかを客観的に考えてみましょう。
土日祝日や大型連休に休みたい
世間では土日祝日や大型連休に買い物に行く人が多く、ショップは平日よりも忙しくなります。
そのため決まった曜日休みがありませんが、比較的仕事に余裕のある平日休みが中心です。
土日祝日や大型連休に休みたい人には、アパレル販売員になることをあまりおすすめできません。
ただ派遣という働き方であれば、カレンダー通りに休めて、アパレル販売員をすることも可能です。
未経験からでも働きやすいので、条件に合わせて検討してみてはいかがでしょうか。
体力がない・身体が弱い
アパレル販売員は営業時間中立ちっぱなしが当たり前、商品の入った重い段ボールを運んだり、身体を酷使するような力仕事も多いです。
また、シーズンを先取りした販売員の服装は、寒い時期に薄着で暑い時期に厚着ということもよくあります。
若いうちは無理もききますし、慣れればあまり気にならないかもしれません。
ただ体力的にも、健康的にも負担が大きいので自信のない人はよく考える必要があります。
自分の意見を押し通す
人見知りしないのは良いことですが、逆にお客様の気持ちを考えず、自分の意見を押し通す人はアパレル販売員に向いていません。
例えば売上予算を達成するために、買う気のないお客様を延々と説得し続けるような接客をすると、後々の返品やクレームの原因になります。
本当に満足してお買い上げいただくには、お客様の気持ちを察して適切な提案をすることが肝心です。
その時は買わなくても、お客様が欲しいと思う商品であれば後で購入してくれますよ。
受け身になりがち
お客様には様々なタイプがいて、必ずしも接客を求めている人ばかりではありません。
しかし常にお客様から声がかかるのを待っているようでは、いつまでたっても接客はできませんし、目標達成は難しいです。
時には自分から声がけして、お薦めのコーディネートを提案できるような積極性が求められます。
お客様に寄り添い、その声に耳を傾ければ、きっと心を開いてくれる人もいるはずです。
アパレル販売員に向いていないと思ったら
アパレル販売員になりたいけれど、自分は向いていないと思う人もいるのではないでしょうか。
確かにアパレル販売員には向き不向きがあります。
しかし最も大切なのは「アパレル販売員として働きたい」という強い意志です。
折れない意志さえあれば、至らない部分は努力で克服することもできます。
かつて私自身も非常に人見知りでしたが、自分のスイッチを切り替えて接客する方法を身につけました。
現在活躍しているアパレル販売員の方々も、決して順風満帆だけではないと思います。
もしアパレル販売員を目指すのであれば、向いていない理由に囚われすぎず、諦めない意志を大切にしてみてください。
アパレル派遣からチャレンジしてみる
アパレル業界は経験やスキルを重視するので、未経験から販売員を目指すとかなり難航すると思います。
もし仕事探しが思うようにいかない場合、アパレル派遣という選択肢を検討してみてはいかがでしょうか。
正社員採用よりハードルが下がり、経験を重ねて正社員を目指すこともできます。
また正社員よりも優先してシフトが組めるので土日に休みを入れたり、残業を気にせず自分のライフスタイルに合わせた働き方が可能です。
ある程度自由が利くアパレル派遣で働きながら、販売員に向いているかを見極めてみるのも良いかもしれません。
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まとめ
アパレル販売員は接客する以外にも、商品陳列や在庫管理のほか、幅広い業務をこなします。
華やかなイメージの一方、体力的・精神的に過酷な面もあるので、かなり人を選ぶ仕事です。
ただアパレル販売員として働きたいという強い意志があれば、決して無理な話でもありません。
未経験からチャレンジする場合、正社員だとハードルが高いのでアパレル派遣という働き方がおすすめです。
ゆくゆくは正社員を目指すことも可能なので、派遣として経験を重ねながら、アパレル販売員に向いているかどうかを見極めてみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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